アスク井上クリニック

男性ホルモンの分泌量が増えているのではなく、その男性ホルモンがうまく女性ホルモンに変換できていないだけなのではないしょうか。いずれにせよ、女性ホルモン（様）を補充する方法はあまり好ましくありません。しかも補充しても抜け毛の改善にならないでしょう。男性ホルモン量が増えている原因を精査する必要がありますが、抜け毛を抑えるだけなら、組織内での成長因子の量を増やせばいいです。これには二通りがあり、成長因子そのものを塗布するか、また組織内で成長因子増やすミノキシジルを外用または内服するかです。成長因子は２週間に１度注射をする程度では効果はでません。

広いおでこや四角いおでこを狭く丸くする方法は植毛の適応です。ただし男性に行うように施術しても満足いくことは少なく、細い毛（一本毛という意味ではなくいわゆるネイプヘアです）を用いて高密度に移植することが必要ですがこれが可能なのは日本では当院のみです。

これは血液検査や基礎体温等での診断でしょうか？それが病的でない程度のものでしたらだれしも年齢的には女性ホルモンの低下は起こるのでしょうが、だからといってみんがみんな薄毛にはならないため、何らか他の要因があるのではないでしょうか。
そういう意味から、不用意に大豆を含めた女性ホルモン（様）の補充はあまり好ましくありません。
つまり、その「他の要因」を考えることになりますが、これは根底に性ホルモンのアンバランスに起因する自律神経のアンバランスが多く存在します。自律神経のアンバランスが毛髪の生育を悪くしているのです。生育をよくするにはＦＧＦ－７やＶＥＧＦなどの成長因子が役にたちますが、これをコンスタントに組織内へ取り込むのはなかなか難しいものがあります。２～３週間に一度注射で導入しても意味がありません。毎日一定の濃度は必要なのです。これを実現させる方法の一つは、ミノキシジルもう一つは成長因子含有ローション塗布です。

白髪を植えると原則白髪が生えてきます。生着率そのものはさほど悪くはありません。

産褥期に起こる脱毛は急激なストレスホルモンの増加や性ホルモン環境の変動に伴う休止期脱毛と呼んでいます。自律神経がもとから過敏な方は慢性化してしまうことがあります。組織内には神経に関した脱毛因子が増えており、成長因子を減らしているようです。ただ、この脱毛因子を減らしたり成長因子を増やすのはかなり難しいのですが、成長因子を補充する方法はいくつか考案されています。しかしこれと言った決定的な方法はありません。副作用などの相性もあるかもしれません。また自律神経の方向からのアプローチとして、過剰反応を抑えること（たとえばボトックス）も治療法となることもあります。実際このような症状を大局的に診れるところはあまり無いのが現状です。