ぽってり厚い唇を薄くする方法 たらこ唇は本当に遺伝や生まれつき?

ぷっくりと厚みのある唇は、温かみとともにセクシーな印象を醸し出します。しかし、あまり厚すぎる唇はだらしなく見られがちですし、そこに大きなコンプレックスを感じている人もいることでしょう。そこで、厚すぎる唇を薄く見せる方法についてまとめてみました。

唇が厚い理由は生まれつき…だけではなかった!

顔付きや体付きの特徴は、基本的に「両親からの遺伝」によるものです。そのことは唇についても変わりません。しかし、遺伝以外にも唇を厚くする要素として、「乾燥」が挙げられます。唇の皮膚はとてもデリケートなので、刺激に対して敏感に反応します。そのため、乾燥した状態が続くと、皮膚を厚くしてダメージを防ごうとするのです。そうした状態が長く続いてしまうと、唇がますます厚くなる…というわけです。

・いつも口を閉じておくこと
・唇の荒れや乾燥に注意すること

この2点を意識することで、今以上に唇が厚くならないための予防はできます。しかし、いずれも「厚い唇が薄くなる」という性質のものではありませんので注意してください。

「いつも口が半開き」状態でいると、唇はますます厚くなる

いつも唇が半開きになっている人を時折見かけますが、こうした人は厚い唇がさらに厚く大きくなる危険がある、と考えたほうがいいでしょう。唇がいつも半開きになっていると、唇の粘膜部分が空気に触れる時間が多くなります。そのため、唇が常に乾燥し、皮膚が厚くなってしまうのです。

唇が開いてしまう原因はいくつかありますが、「歯並び」「口元の筋肉の衰え」「鼻呼吸ができない」の3つが代表的です。このうち、最も多いとされているのは、鼻呼吸ができないケースです。

実際、慢性鼻炎やアレルギー性鼻炎の影響で鼻呼吸ができない人は意外と多いのではないでしょうか。常に鼻が詰まっている、鼻水が止まらないといった症状は、とてもわずらわしいものです。しかし、だからといって口呼吸を続けていると、唇の乾燥はますます進んでしまいます。

唇の厚さに悩んでいる人は、まず「口呼吸をしていないかどうか」を確認してください。もし、日常的に口呼吸をしているようなら、その呼吸法を変えることを優先しましょう。

また、歯並びが悪い人も唇が厚くなることがあります。唇が常に前歯に当たることで、刺激を受けた唇が厚くなってしまうのです。心当たりがある人は、まず「歯並びの矯正」を考えましょう。少々時間はかかりますが、きれいな歯並びにすることで唇への刺激が減少し、口元の印象も大きく変えてくれます。

意外なつながり?唇の荒れもたらこ唇の原因だった

乾燥は唇をますます厚くする…となると、唇の荒れにも気をつけたいところです。唇も肌と同じで、荒れは大敵!そのまま放置していると、肌が本来持っているバリア機能がどんどん低下してしまいます。すると、外部からの刺激をはね返すことができず、同時に肌内部の水分も蒸発。唇は乾燥が進むとますます潤いをなくし、それを防ぐために皮膚を厚くしようとするわけです。

この悪循環を避けるには、「荒れ防止」が一番の対策です。いつもバッグにリップクリームを忍ばせておき、こまめにケアをしてあげましょう。空気の乾燥する冬場はもちろん、夏でもエアコンの効いた室内では空気が乾燥しがちですから、油断しないようにしてください。

【こんなときは唇のケアタイム】

・食事のあと

食事やおしゃべりは、唇が刺激を受けて乾燥しやすくなります。友達との食事会などでは、さりげなく席を立ち、こまめにケアをするといいでしょう。

・出掛けるとき、帰ってきたとき

紫外線や排気ガスなど、家の外には刺激がいっぱいです。特に冬場は、寒さだけではなく空気も乾燥していますから、しっかり唇を保護してください。

・洗顔や入浴のあと

さっぱりしたあとには、お肌だけでなく唇にも保湿ケアを。油断していると、すぐにカサカサになってしまいますから気をつけて!

・就寝前

お休み前には、少し多めにリップクリームを塗っておきます。朝、目が覚めたら、しっとりとした唇を実感できるでしょう。

厚い唇をメイクで隠すことはできる?

唇が今以上に厚くならないようにケアする一方で、簡単にできるのがメイクでカバーする方法です。形や色など、唇の状態によっては、この方法だけでかなり目立たなくすることができます。

【唇の厚みを隠すメイク】

・唇にもファンデーションを

顔のメイクをするときに、唇にもファンデーションを伸ばしてみましょう。唇の色が薄ければ、それだけで十分に唇を隠せます。

・ファンデで無理なら、コンシーラーを使う

ファンデーションだけで隠しきれないときは、唇用のリップコンシーラーを使うといいでしょう。これで唇の色を消すことができます。

・口紅は自然な薄めの色がベスト

リップライナーで唇の輪郭を小さめに描き、薄めの口紅で仕上げます。これによって、厚い唇が小さく見えるように錯覚させることができます。

ポイントは、まず唇の色をしっかり消しておくこと。そして、口紅は控えめな色の物を選びます。派手な色の口紅を使うと口元が目立って逆効果になりますから、できるだけ自然な色味の物を選びましょう。また、顔全体にメイクをしっかりしておくと、相対的に口元を目立たなくすることができます。

美容整形の「唇を薄くする手術」とは?

美容整形のメニューにも、「口唇縮小術」という唇を薄くする手術があります。唇が上下ともに厚い、下唇がたらこのようにぽってりしている、唇が外側にめくれているなど、さまざまな症状がありますが、美容整形であればどのようなケースにも対応できます。この手術にかかる費用は、唇の上下いずれか一方で10万~20万円程度です。

具体的な手術の流れを確認していきましょう。

【手術の流れ】

・カウンセリング

術後のイメージを、患者と医師が共有します。わからないことや不安を残さないのが大切ですので、気になることは何でも聞いておきましょう。

・マーキング

実際に手術で切る範囲をマーキング(印をつけていくこと)します。

・麻酔

部分的な手術ですので、注射による局所麻酔を行います。口元は敏感なところですから、クリニックによっては麻酔注射の痛みを抑えるために、皮膚に「表面麻酔」を塗っているところもあるようです。

・切開、切除

外からは見えない部分に横向きにメスを入れて、余分な部分を取り除きます。目指す仕上がりによって、取る量や手術にかかる時間は変わります。

・縫合

切開部分を細かく縫合して終了です。1週間から10日ほどあとに抜糸します。

気になるダウンタイムはどれくらい必要?

唇はとてもデリケートな部分ですから、術後2週間ほどは腫れが残ります。術後1ヵ月前後で腫れは治まっていきますが、2ヵ月後くらいまでは手術跡の硬さは残るでしょう。さらに時間が経過すると、手術跡は目立たなくなっていき、皮膚が柔らかさを取り戻していきます。

術後のケアについては、抜糸が済むまでは患部を刺激したり、濡らしたりするのはNGです。その間は歯磨きもできませんから、市販のマウスウォッシュや消毒液で清潔に保ちましょう。

シャワーは手術の翌日から浴びることができますが、湯船に浸かる入浴やサウナ、飲酒、激しい運動は、血流が良くなり、患部の腫れをひどくしてしまいます。腫れが治まるまで、これらの行為は避けるようにしましょう。

なお、術後のダウンタイムは人によって異なり、腫れの出方も個人差が大きいものです。職場でずっとマスクというわけにもいかないでしょうから、手術を受けるタイミングは長期休みに合わせると良いでしょう。

術前のデザインが仕上がりを左右する

唇の手術は、「唇の切開線をどこにするか」ということが非常に重要です。鏡に向かうとわかりますが、私たちの唇は内側が粘膜、外側は皮膚に近い乾いた状態になっていて、その境界は「口を閉じたときの上下の唇が接する位置にできる線」となります。この線がずれないように、つまり術後の縫合線とこの境界線とが一致するように仕上げるときれいに見えます。これらの線がぴったり一致していると、手術跡が外から見えることはなく、手術したとは思えない自然な仕上がりになります。

また、これは唇の整形に限りませんが、術前のカウンセリングには積極的に参加しましょう。わからないことや不安なことはすべて質問し、「仕上がりデザイン」についても納得いくまで検討するようにしてください。

手術が終わってから「思っていた仕上がりと違う」ということにならないためには、充分なカウンセリングが何より大切です。手術を受ける側が遠慮することは何ひとつありません。一切の不安なく手術が受けられるように、聞きたいこと、確かめておきたいことはすべて確認しましょう。