根性焼きを消す方法 人目を気にせず生活するための方法

肌にタバコの火を押し当てて、自分の気合と根性を示す根性焼き。若気の至りと言ってしまえばそれまでですが、手に残る傷跡は目立つものです。就職や結婚などを機に「消してしまいたい」と思う人は多いはずですが、根性焼きの跡をきれいに消すにはどうすればいいのでしょうか?

目立ってしまう根性焼きの跡を消すには?

タバコの火は最高温度が800℃にもなるといわれます。それを肌に押し当てるのですから、かなりひどい火傷を負うのは明白です。傷跡そのものは小さなものですが、そのまま放置しておいても、元どおりになるものではありません。本来ならば、傷を負ってからできるだけ早い段階で手当てをするのがいいのですが、時間が経ってからでも、その傷跡を隠したり、あるいは消したりすることはできます。

根性焼きの傷跡対策として、おもな手段は以下のとおりです。

・メイクで隠す
・市販の医薬品で傷跡を治す
・外科治療で傷跡を消す

リストカットやアームカットであれば、ブレスレットやリストバンド、長袖のシャツなどで隠すという方法もありますが、手の甲に残った根性焼きの跡となると、そうした手法は使えません。常に手袋をはめているわけにもいきませんから、別の方法を考える必要があります。そこで選択肢に挙げられるのが、「メイクで隠す」「市販の医薬品で傷跡を治す」「外科治療で傷跡を消す」の3つとなります。

根性焼きの跡をメイクで隠すには?

ファンデーションやコンシーラーで傷跡を隠すのが、一番手軽な対処法です。まずは自分の肌の色に合ったものを探して、傷跡を隠してみましょう。手の甲は人目に触れやすく、しかも水に濡れたり物にこすれたりしやすい部分ですので、カバー力はもちろん、耐久性にも優れたコンシーラーを選ぶようにしてください。

ここ10年ほどで、ファッションとして体にタトゥーを入れる人が増えており、それに伴って「タトゥーを消したい、隠したい」というニーズも高まっています。そうした要望に応えるボディ用のファンデーションやコンシーラーも増えていますから、自分に合った物を選ぶといいでしょう。傷跡のでこぼこまで隠すことはできませんが、パッと見ただけではわからないように傷跡を隠すことができます。

ただ、手の甲には血管や筋が多く、さらに男性の場合は血管が浮き出ていたり、手の甲が全体的に筋張っていたりすることがあります。そのため、肌に合った色のファンデーションやコンシーラーを選んで上手にカバーしないと、かえって傷跡が目立ってしまうことがありますので注意が必要です。

市販の医薬品で傷を消すことはできる?

傷跡を「隠す」というところから一歩進んで、「治す」ことを考えた場合、まず方法として挙げられるのが市販の医薬品です。傷跡や火傷の跡を改善するための医薬品が、いくつか売られています。傷跡によっては合う・合わないがありますので、どのような場合に有効なのか、事前によく確かめてから使うようにしましょう。

・傷跡改善クリーム

傷跡を改善して目立たなくするクリームです。一般的に、肌の細胞は約1ヵ月で入れ替わりますので、このクリームを毎日塗り続けることで、傷の状態が改善されていくのを実感できるといわれています。ただし、改善の度合いは人それぞれ異なりますから、数ヵ月間は使ってみる必要があるでしょう。いずれにせよ、焦りは禁物。長く使い続けることが重要です。

・傷跡修整クッション

傷跡や火傷、手術跡などの傷跡を改善するための保護シートです。赤みや皮膚のでこぼこのある傷跡に貼っておくと、患部を保湿するとともに圧迫固定し、傷を目立たなくさせます。クリーム同様、すぐに効果が表れるものではありませんので、6ヵ月ほど使い続ける必要があります。

根性焼きの傷跡を消す、美容医療のテクニック

根性焼きの跡は、赤くなっていたり、色素沈着を起こしていたり、あるいは皮膚がでこぼこになっていたりするもの。こうした症状に対して美容医療では、「肌の代謝を高めて皮膚細胞の再生を促す」というアプローチを採ります。その方法には、以下のようにいくつかの種類があります。

・ダーマローラー

美容整形の施術における代表的な方法として「ダーマローラー」が挙げられます。これは、細く短い針がびっしりと植え込まれた、小さな円筒状のローラーを肌の上で転がして、皮膚に細かい穴を開けるという治療です。

この治療をすることで、傷を修復しようと、穴の周囲に成長因子が集まってきます。成長因子は、細胞の新生や成長を促してくれるので、新たな皮膚細胞が作られ、それによって皮膚表面の傷跡やでこぼこ、赤みが消えていくというわけです。月に1回程度のサイクルで数回の治療が必要ですが、比較的広い範囲に複数の傷跡がある場合には、有効な方法といわれています。

また、ローラーでの治療と同時に、成長因子を多く含む美容液を肌に塗ることで、組織の再生をさらに促す相乗効果を得ることもできます。

・フラクショナルレーザー

ダーマローラーを、医療用レーザーを使って行うのがこの治療です。針の代わりに非常に細いレーザービームの束を使いますので、ダーマローラーよりもはるかに繊細で、高密度・高精度の治療が可能です。この治療で肌に開ける穴は肉眼ではほとんど見えないレベルのものですが、その刺激によって肌が引き締められ、同時に皮膚の深い部分で成長因子が働き、皮膚細胞の新生が促されます。

レーザー治療では、施術中に痛みというより「熱さ」を感じることが多いですが、事前に皮膚麻酔を施しますので、痛みはほとんど気にならないでしょう。

・アブレーション

特殊な機械を使って、肌の表面をごく薄く削り取り、皮膚細胞の再生を促す治療法です。これも、根性焼きの跡が広い範囲に及んでいるときには有効な方法です。

肌は傷付くと、みずから修復しようとします。成長因子を放出して肌の新生と再生を促し、元どおりの状態に戻そうとするのです。これは、切り傷やすり傷が自然に治るのと同じメカニズム。こうした、体が本来持つ働きを利用したのが、ダーマローラーやフラクショナルレーザー、そしてアブレーションといった治療法です。

外科手術ではありませんので、痛みの心配はありません。ただし、新たに皮膚細胞が作られ、肌の表面がきれいに修復されるまでには、それなりの時間がかかります。月に1回程度の治療で、半年くらいは見ておいたほうがいいでしょう。

今すぐ消したいなら、美容外科手術で

根性焼きの傷跡は、たいていは小さなものですので、1つや2つであれば外科手術で取り除いてしまうのがいいでしょう。また、皮膚のダメージが大きく、ダーマローラーやフラクショナルレーザー、アブレーションでは取り切れないと判断された場合には、外科手術による「切除縫合術」が適応されます。

手術はまず、麻酔注射を行います。麻酔注射の痛みが気になるかもしれませんが、注射のまえに皮膚麻酔や低温ガス麻酔などを行いますので、痛みについてはあまり心配しなくて良いでしょう。

麻酔が効いてきたら、根性焼きの傷跡を囲むように、木の葉型に皮膚を切除します。その後、周りの皮膚を引き寄せて細かく縫合して終了です。

外科手術を受けると、当然ながら手術跡が残ってしまいます。しかし、誰の目にもわかる根性焼きの傷跡とはまったく違う、ごく小さな手術跡ですので、それだけでもコンプレックスの解消に役立つでしょう。また、手術跡が落ち着いてきたタイミングでフラクショナルレーザーを使うなどして、手術跡そのものを治療するという方法もあります。