脂肪吸引のその後が心配!跡は消える?そもそも切らない方法は?
「夏が来る前にボディラインを整えたい」そう思っている方は多いのではないでしょうか。太もも・お腹・ウエスト・二の腕などに溜まる「皮下脂肪」は、運動やダイエットではなかなか落ちないもの。この皮下脂肪に絶大な効果を発揮するのが「脂肪吸引」です。近年は技術も進み、多種多様な方法があるといわれていますが、やはり術後の痛みや傷跡が不安ですよね。今回は、注目される脂肪吸引の現状やアフターケアの方法などについて紹介していきます。
脂肪吸引の施術方法は、大きく分けると「切る」か「切らない」
「脂肪吸引をしてみたいけど、種類が多すぎて何を選べばいいのかわからない」という声をよく聞きます。実は、脂肪吸引には「切る」ものだけでなく、「切らない」方法が存在します。
たとえば「切らない」施術には、注射を使って脂肪を溶かす「脂肪溶解注射」があります。目的の箇所に注射をうつだけなので、ダウンタイムもほとんどなく、痛みや内出血も最小限という手軽さがメリット。その代わり、数回にわたって行う必要があったり、多くの脂肪を減らせないために効果が小さく、軽度な症状に向いているという特徴があります。
一方、「切る」施術としては、カニューレという細い管で脂肪を吸引する、「脂肪吸引手術」があります。こちらは脂肪を確実に除去する方法のため、高い効果を期待したい人におすすめ。ある程度のダウンタイムも必要となります。
どちらの施術にしても、いくつかの種類があり、自分にあった方法を見つけるためには情報収集や信頼できるドクターに相談することが大切です。
即効性と劇的変化を期待する人には「脂肪吸引手術」がおすすめ
仕上がりの満足度や確実な変化を期待するなら、やはり「切る」タイプの脂肪吸引に勝るものはありません。現に脂肪吸引手術を受けた人のほとんどが、「やってよかった」という感想を持つそうです。しかし、後遺症や傷跡などのデメリットを心配する声も多く、ネガティブなイメージがつきまとうのも事実。これは、具体的な内容がきちんと理解されていないことに起因しています。
まずは「脂肪吸引手術」の種類について紹介しましょう。
【脂肪吸引手術の種類 】
・ライポマティック
超低周波振動を使った最新の吸引方法。熱を使わないから回復が早いといわれている。
・ベイザー
振動エネルギーを加えることで柔らかくした脂肪細胞を吸引。他の組織を断裂しにくいといわれる。
・ウルトラゼット
韓国製のベイザーの後発機で、ベイザーより出力が低くやけどが起きにくいとされる吸引方法。
・ボディジェット
ジェット水流により脂肪細胞を分離させて吸引する最新の方法。
・エルコニアレーザー
低出力レーザーを数分間照射し、脂肪細胞を液化させて吸引。体の負担が軽いといわれている。
・PAL
パワーアシスト脂肪吸引とも言われ、高速振動により脂肪細胞を破壊せず吸引する方法。
・シリンジ法
カニューレではなくシリンジ(注射器)の陰圧で脂肪を吸引する方法。細かい施術が可能。
どの方法も脂肪を吸引する原理は似ていますが、脂肪細胞だけをいかに安全に取り除けるか、術後の回復が軽減できるかが課題となります。
ダウンタイムは?傷跡は?脂肪吸引後のアフターケアを徹底解説!
脂肪吸引手術でいちばん気になるのは術後のこと。傷口や痛みはどうなのか、内出血やむくみにはどう対処すればよいのか、あらゆる不安について応えていきます。
そもそも、脂肪吸引後の傷跡はなぜできるのでしょうか?
原因は、脂肪を吸い込むために空けた「吸引孔」にあります。脂肪吸引ではカニューレや注射器などを何度も動かしながら脂肪を吸うため、吸引孔が摩擦や熱などで傷となり、やがて傷跡となります。
では、術後の内出血やむくみはなぜ起きるのでしょう?
脂肪吸引をすると、脂肪細胞が抜けた部分にスペースが生じます。そこに、血液やリンパ液などの体液や麻酔液の残りなどが入りこむと、むくみや内出血の原因となります。術後に包帯や圧迫下着で圧迫固定するのは、そのスペースをできるだけ作らないようにする意図があるのです。いいかえれば、術後にきちんと圧迫しておけば、内出血やむくみが軽減されるのです。
術後の傷跡や内出血やむくみにどう対処すればよいのか、ここでは手術当日から手術後のあらゆる疑問について回答していきます。
【 手術当日について 】
・手術の所要時間
部位や範囲によりますが、狭い箇所なら40分から、太ももやお腹・足など広範囲の場合は2~3時間かかることも
・手術中の痛み
麻酔を使用するため手術中の痛みはありません。麻酔が切れると痛みが生じてきますので、痛み止め等を処方してもらいます。
・手術当日に気をつけること
当日は安静にすべきです。あらかじめ圧迫用の下着や食事などを用意しておき、そのまま休めるようにしておきましょう。
【 術後の対処方法 】
・術後の痛み
術後の痛みは、麻酔が切れたときがもっとも強く感じ、時間の経過とともに引いていくようです。手術の翌日に病院で麻酔液を抜く対処をしてくれる場合もあるので、医師に相談してみましょう。
・ダウンタイム
脂肪吸引の方法によっても多少の差がありますが、2~3週間といわれています。体験者によると2週間経つとだいぶ落ち着いてくる人が多いようです。
・内出血と腫れについて
脂肪吸引後の1~2週間は、どんな人でも腫れが生じます。内出血は個人差があり、脂肪吸引の種類によっても異なります。内出血や腫れを軽減するためには、術後の圧迫固定がポイント。下着やストッキングで圧迫固定をすることで、脂肪を抜いた部分のスペースが早く塞がり回復を早めます。傷が落ち着いたらマッサージを併用しましょう。
【 傷跡を残さないための対処法 】
・吸引孔を目立たない場所にしてもらう
太ももなら足の付け根、足なら膝の後ろ、腕なら肘のシワという風に、目立ちにくい場所から吸引してもらいましょう。
・スキンプロテクターを使う
手術時には吸引孔を保護するプラスティックの器具を付けましょう。吸引棒による摩擦熱を防ぎ、傷をつきにくくします。
・傷口の縫合
傷口の縫合を丁寧にしてもらうほか、傷跡が残りそうなら「傷跡修正」をしてもらいましょう。
・傷跡のケア
術後はヒルドイドクリーム(血行をよくするクリーム)を塗ったり、サージカルテープを貼って保護しておきましょう。
術後より術前!? 脂肪吸引の体験者が語る「ビフォーケア」の重要性
アフターケアばかりが取り沙汰される脂肪吸引ですが、実は体験者の多くが「ビフォーケアこそ成功の秘訣!」と語っています。つまり「手術前の準備」がいかに大切かということ。ここでは脂肪吸引前に決めておくべき準備についてお伝えします。
・どこで、どんな種類の脂肪吸引をするか
「あたりまえでしょ?」といわれそうですが、自分にあった医院選びと脂肪吸引の方法を決めることは、意外と大変なもの。ある意味、この2つが的確に決まれば成功といっても過言ではありません。納得できる医師を探すためには、自分で医院に足を運んで、診察やカウンセリングを受けてみましょう。
自宅からあまり離れた医院での施術は避けたいですし、当日はホテルなどの宿泊施設を検討しておく場合もあります。いずれにしても、術後は傷口の抜糸など1〜2週間の状況を想定し、行動を計画しておくことが大切です。
・術後から1ヶ月間のことを想定しておく
脂肪吸引手術の場合、ダウンタイムは2~3週間といわれていますので「いつやるか」が問題です。仕事を開始するのは最低3日以上は開けたいところ。休みを取れそうな時期に合わせることはもちろん、吸引する箇所によっては、ケアするための衣類やサポーターに対する「いいわけ」を用意する必要があります。同居する家族や友人、彼氏に対しても同じこと。「脂肪吸引しちゃったの!」と伝えられるのが一番楽ですが、ほとんどの人が内緒にしているのが現実。
バレずに過ごすために「階段から落ちてしまって」とか「ダイエット用の圧迫下着を着用中」など、工夫して過ごした人がほとんどのようです。
【施術の前日までに用意しておくべきもの】
手術直後はできるだけ安静にしたいもの。ここでは体験者が前日までに揃えた準備品について紹介しましょう。
・スキンプロテクター
手術時に吸引孔を保護するためのプラスティック状の器具。詳しくは医師に相談してください。
・術後用の圧迫下着類
医療用の圧迫下着類は必須。ダウンタイムを快適にするガードルやストッキングなど、たくさん種類があるので事前に用意しましょう。
・マッサージ用オイル
ある程度落ち着くと、硬くなった施術部分を自分でマッサージするために必要です。
・トイレ用の紙コップ
施術箇所にもよりますが、トイレにしゃがむのが辛いときには便利との情報が。
・クロックス風サンダル
足が腫れた場合でも履けるサンダルを用意しておきましょう。
「準備が大切」なのは、脂肪吸引手術に限ったことではありません。診察の際には、効率的な圧迫の仕方や豆知識など医師やカウンセラーから教えてもらうことも大切。むくんだり内出血してもあわてないですみます。
「切らない方法」を選んだ場合の注意点
「脂肪溶解注射」は脂肪吸引手術に比べて手軽に行えますが、予想以上に腫れたり、痛みが続いたりすることもあります。また、患部の圧迫固定やマッサージもある程度必要です。安易に考えず、どの施術を選ぶべきかしっかりと医師と相談して決めましょう。
夏に向かってキレイになる!脂肪吸引にはおすすめの季節
何かと不安が伴う「脂肪吸引」ですが、自分にあった医院を選ぶことや術後のケアをきちんとすることで、想像以上の成果と半永久的な満足が得られるようです。体験者のブログなども多いので、興味のある方は参考にするとよいでしょう。
今年の夏の水着対策に、脂肪吸引を美容の選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。