短期間でふくらはぎを細くするための脂肪吸引!その効果と気をつけること

スカートからすらりと伸びるふくらはぎ。スタイリッシュにスキニーパンツを履きこなすのにも欠かせないスリムなふくらはぎ。細く長く伸びるふくらはぎは全女性の憧れであり、美脚に欠かせない条件です。

一方で、カロリー制限やエクササイズをしても細くなりにくい部位だけに、「太い」と悩んでいらっしゃる方が多いのも事実……。

そこで注目したいのが、脂肪吸引です。脂肪吸引は、1回で確実にサイズダウンを図り、狙った部位だけの“部分痩せ”を実現します。しかも、脂肪細胞そのものを取り除くので、リバウンドしないのもメリットです。

ここでは、ふくらはぎの脂肪吸引の基本的な手術方法やアフターケア、ダウンタイム、仕事への復帰にかかる期間、より美しく仕上げるためのセルフケア、完成までにかかる期間、得られる効果、リスク、料金など、手術を受ける前に知っておくべきポイントをご紹介します。

しっかりつまめる厚みがあれば、脂肪吸引できる!?

ふくらはぎが太くなる主な原因は、
(1)スポーツやエクササイズで鍛えすぎて、筋肉が発達しすぎている
(2)皮下脂肪が多く蓄積されている
(3)皮下脂肪が多いために、むくみがひどい

の3つです。

このうち、(2)と(3)の皮下脂肪が原因の場合は、脂肪吸引で解決することができます。

ただ、ふくらはぎは、おなかや太ももなどと比べてそもそも脂肪量が少ない部位。吸引しても効果が出にくい場合があるので、効果が出るか否かを知るには、医師に診てもらう必要があります。また医師によって診断結果が異なることもあるので、いくつかのクリニックでカウンセリングを受けてみることも大事です。

一般的にはしっかりつまめる脂肪の厚さがあれば、脂肪吸引ができると言われています。

※(1)の筋肉の発達が原因の場合は脂肪吸引では解決できませんが、筋肉を萎縮させる作用のある「ボトックス注射」をすることで、サイズダウンを図ることができます。

ふくらはぎの脂肪吸引の手術方法

では具体的に、脂肪吸引の手術はどのように行われるのでしょうか? クリニックによって細かな違いはありますが、ここでは一般的な方法をご紹介します。

【Step1】医師によるカウンセリング

ふくらはぎのサイズや形、脂肪のつき具合を診察し、「どこの脂肪を、どのくらい取り除けば美しく仕上がるか」をデザインします。

【Step2】問診・血液検査

脂肪吸引の手術をしても健康に問題がないか、事前に確認します。

【Step3】マーキング

脂肪を吸引する部位にマーキングします。

【Step4】麻酔

痛みを抑える麻酔をします。クリニックの方針や、手術方法によって異なりますが、全身麻酔、静脈麻酔、局所麻酔、硬膜外麻酔のいずれかが用いられます。

【Step5】切開

ひざの裏側など、目立たない部位を数ミリ切開します。

【Step6】チューメセント液の注入

切開した部位から麻酔薬や血管収縮剤、止血剤などを混ぜたチューメセント液を注入し、脂肪吸引時に血管が傷つくのを軽減します。また、これにより、脂肪を柔らかくなり、吸引しやすい状態になります。

【Step7】脂肪吸引

切開した部位から、カニューレ(吸引管)を挿入して、脂肪を吸引します。デリケートなふくらはぎの脂肪吸引には、できるだけ細いカニューレが使われます。吸引にかかる時間は、30分〜1時間程度です。

【Step8】縫合

切開した部位を縫合したら、手術は終わりです。

ふくらはぎの脂肪吸引の手術後のアフターケア

手術が終わった後は、アフターケアが行われます。基本的なアフターケアは、下記の通りです。

【手術直後】

リカバリールームへ移動し、しばらく安静に過ごします。その後、痛み止めなどの処方を受け、ふくらはぎを圧迫する専用のサポートソックスを着用し、帰宅します。入院は不要です。ふくらはぎの脂肪吸引手術はダメージが少ないので、すぐに歩くことができます。

【通院】

経過観察のために、数回通院します。クリニックによって異なりますが、通院は3日後、1週間後、2週間後、1ヶ月後、3ヶ月後が目安です。

痛みや腫れ、内出血は? ふくらはぎの脂肪吸引をした後のダウンタイム

憧れの細いふくらはぎを手に入れるために受ける脂肪吸引。だけど、ダウンタイム(体が手術のダメージから回復しようとするときに現れる症状)も気になるところ……。手術を受ける前の準備を万全にするためにも、しっかり理解しておきましょう。

【痛み】

手術後は、強い筋肉痛のような痛みが出ますが、ピークは3日目くらいまでで、約1週間すれば引く場合がほとんどです。痛みが強く我慢できない場合は、処方された痛み止めを飲みましょう。

【腫れ・むくみ】

手術後は、必ず腫れやむくみの症状が出ます。ただし、ピークは2〜3日目くらいまでで、その後は徐々に引いていきます。

【内出血】

手術後は、必ず内出血します。ですが時間の経過とともに薄くなり、ほとんどの場合、2週間で解消されます。

【しびれ】

脂肪吸引をした部位は、一時的にしびれのような症状が出ることがあります。とくに、ふくらはぎを脂肪吸引した場合には出やすい症状です。ですが時間の経過とともに軽減していき、ほとんどの場合、3〜6ヶ月で改善します。

【かゆみ】

切開した部位だけでなく、ふくらはぎの中の組織も傷ついていて、治ろうとするためにかゆみが生じます。また、サポートソックスの圧迫によって、かゆみが出ることもあります。

【硬縮】

脂肪吸引の手術をした後は、一時的に患部が硬くなります。とくにふくらはぎの場合は、症状が強く出ることが多いようです。ただし、マッサージやストレッチをすることで徐々に改善していきます。

【傷跡】

手術直後は、切開した部位に数ミリの傷が残りますが、時間の経過とともに薄くなります。万が一うっすら残ったとしても、切開しているのは目立ちにくい部位なので、目立つことはないでしょう。

仕事にはいつから復帰できる?

ふくらはぎの脂肪吸引後、いつから仕事に復帰できるのかは、多くの方の気になるところでしょう。

オフィスワークや営業職などの外回り、サービス・接客業の方は、3〜4日間程度のお休みがあれば大丈夫でしょう。腫れやむくみが出ているので、靴を履きづらいというのはありますが、じっと安静にするのではなく、無理のない範囲で普段通りに動いた方が良いでしょう。

一方で、力仕事の場合は、手術前と変わらず体を動かせるようになるには、少し時間がかかります。1週間程度のお休みを取ると安心でしょう。

夜の接客業の場合は、可能ならば1ヶ月程度の休みを取ったほうが安心です。手術後は1ヶ月間、圧迫用のサポートソックスの着用が必須なのですが、ドレスからそのサポートソックスが見えてしまうと、仕事に支障があるでしょう。また、飲酒は回復を遅らせます。

より美しく仕上げるには、セルフケアも大事

ふくらはぎの脂肪吸引後は、日々の生活の中で“セルフケア”を行い、仕上がりの完成度をより高めましょう。

【セルフケア1】専用のサポートソックスを履いて、ふくらはぎを圧迫する

脂肪吸引で薄くなった脂肪層を、そのままの薄さで定着させるために、手術後1ヶ月はしっかりふくらはぎを圧迫します。圧は強すぎても弱すぎてもよくないので、自己判断で市販のサポートソックスを選ぶのではなく、クリニックで出してもらった専用のものを着用しましょう。

【セルフケア2】血栓予防のために、安静にしていないでよく動く

手術後は、「血栓」という血のかたまりができることがあります。長時間同じ姿勢でいると血栓ができやすくなるので、手術の翌日からは安静にせず、普段通りよく歩きましょう。

【セルフケア3】硬縮を解消するために、マッサージやストレッチを行う

手術から1ヶ月経ったら、ふくらはぎのストレッチとマッサージを始めましょう。患部の硬縮は、放っておいても改善しますが、ストレッチやマッサージをしたほうが早く硬さが取れ、やわらかくなじんできます。

ふくらはぎが細くなるまでにかかる期間

ふくらはぎの脂肪吸引手術の直後は、腫れやむくみが出ますが、約1ヶ月すれば多くの場合、完全に引きます。そしてふくらはぎは、脂肪吸引前より細くなっているでしょう。ただし、これで完成ではありません。

本当の効果が現れるのは、個人差はありますが、脂肪吸引後3ヶ月経ったころです。このころになると、しびれや硬縮なども落ち着いてきます。

ふくらはぎの脂肪吸引で得られるプラスαの効果

ふくらはぎの脂肪吸引は、単にふくらはぎを細くするためのものではありません。

例えば、ふくらはぎの中間から下の脂肪を多めに吸引して、一番ボリュームが出る部分が高い位置になるようデザインした場合。単に細いだけでなく、ひざ下が長く見えるようになり、脚全体も細く長く見えるようになります。このように、ふくらはぎの脂肪吸引は、脚全体の見た目を整えることもできる手術でもあるのです。

担当する医師の技術と経験によって結果に大きな差が出るので、手術を受ける際は、いくつかのクリニックに足を運び、信頼できる医師に担当してもらうことが何より大事です。

ふくらはぎの脂肪吸引で起こりうるリスク

ふくらはぎの脂肪吸引は、トラブルを招くリスクが低い手術です。ただ、手術を受ける前に、リスクを知っておくことは大事。以下は、脂肪吸引手術において、起こりうるリスクです。

1.表面が凸凹することがある

医師の技術力不足により、脂肪を取りすぎたり、均一に吸引できていない場合は、表面が凸凹になることがあります。また、手術後の圧迫を適切にしなかった場合も、凸凹になることがあります。修正手術もできますが、最初から凸凹ができないようにすることが先決です。

2.効果が感じられないことがある

おなかや太ももに比べて、ふくらはぎは脂肪の量が少ない部位なので、脂肪吸引してもあまり効果が感じられないことがあります。手術前に、「効果が出るのか否か」を見極める医師の審美眼が重要です。他にも、医師の技術不足のために、脂肪が十分に取れていなかった、手術前のデザインメイキングがよくなかった、などの理由も考えられます。

3.筋肉が目立つように感じる

ふくらはぎの脂肪がなくなった分、筋肉が目立つように感じることがあります。実際には細くなっているはずですが、デザイン次第では太く見えることもあるので、手術前のデザインメイキングが重要です。

4.左右差が出ることがある

極端な左右差が出ることは滅多にありません。もし取りすぎたところが気になるようなら、脂肪注入をするという手も。また、取り残しがあった場合は、追加で脂肪吸引を行ってもらいましょう。

5.ひきつれた感じが残ることがある

ごく稀に、患部の硬さがあまり取れず、ひきつれた感じが残ることがあります。ただし、日常生活で気になることはほとんどないでしょう。

6.色素沈着が起こることがある

手術後の色素沈着は、基本的に徐々に改善しますが、ごく稀に残ってしまうことがあります。

7.傷跡が目立つことがある

縫合の仕方が悪かった場合や、自身の体質によっては、傷跡が目立ったままのことがあります。手術後6ヶ月経っても改善しない場合は、傷跡修正の手術を検討したほうがいいかもしれません。

ふくらはぎの脂肪吸引の料金の相場

合計12クリニックのふくらはぎの脂肪吸引の料金を調査したところ、最も安いのは198,000円、最も高いのは600,000円、平均は332,272円でした。(2017年4月現在)

ひとくちにふくらはぎの脂肪吸引といっても、クリニックによって「足首まで含めるのか否か」など適用範囲に違いがあり、麻酔代金や薬代、圧迫専用のサポートソックスが別途の場合もあります。

カウンセリングを受けるときは、どこまでが料金に含まれているのか必ず確認し、自分が納得できる価格で受けましょう。

まとめ

ふくらはぎの脂肪吸引は、おなかや太ももなど脂肪量が多いに比べて変化は少ないものの、ふくらはぎを細くするには最も確実で、即効性が高い方法です。また、「どこの脂肪を、どのくらい取るのか」というデザインメイキング次第で、脚全体を飛躍的に美しく見せることもできます。

医師の技術と経験によって、仕上がりに雲泥の差が出る分野でもあるので、可能な限り多くのクリニックに出向き、医師によるカウンセリングを受けましょう。その上で、自分が信頼できる医師にまかせるのが、成功の秘訣です。