失敗したくない!脂肪吸引で後悔しないために最低限知っておきたいリスク

脂肪吸引は、苦しいダイエットを続けなくても美しいボディラインやフェイスラインを獲得できる方法として、注目度が高い施術の一つです。一方で、「脂肪吸引は危険な施術」「すぐにリバウンドするから意味がない」といったマイナスのイメージを持つ方も少なくないでしょう。しかし、美容整形に関して大切なのは、リスクを正しく知ったうえで適切に判断すること。やみくもに恐れるのではなく、どのようなリスクや失敗があり得るのか、そして後悔しない施術を受けるためにはどうしたらいいのか学んでおきましょう!

それは勘違い!脂肪吸引への誤った認識を改めよう

脂肪吸引について、誤ったイメージを持っている方は少なくありません。まずは、そんな「勘違い」を改めるところから始めましょう。

・脂肪吸引はすぐにリバウンドしてしまう?

脂肪吸引とは、細いカニューレを体内に挿入し、脂肪細胞を吸い出す施術です。脂肪細胞の数自体が減る効果は半永久的に続くため、脂肪吸引をした部位がすぐに元の状態に戻ることは考えられません。もちろん、施術後に暴飲暴食をすれば残った脂肪細胞が大きくなってしまいますから、食事や運動に気を遣わなくていいわけではないことに注意しましょう。

・施術を受ければすぐに理想の体型を実現できる?

脂肪吸引後にはダウンタイムがあり、すぐに希望通りのボディラインやフェイスラインに整うわけではありません。腫れやむくみ、内出血などの程度や期間には個人差がありますが、通常は数週間~数か月間程度かけて治まっていきます。また、吸引する部位や脂肪量によっては、一度では終わらず複数回にわたって施術を受ける場合もあります。脂肪吸引を検討している方は、これらの時間も考慮してスケジュールを立てることが必要です。

・一般的なダイエットとまったく同じ効果が得られる?

脂肪吸引で減らすことができるのは、皮下脂肪の脂肪細胞だけです。運動や食事制限といった一般的なダイエットとは異なり、内臓脂肪を減らすことはできません。あくまでも見た目を整えるための施術であり、内臓脂肪による生活習慣病のリスクを低下させることにはつながらないのです。

ほぼ確実に起こるリスクを知っておこう

脂肪吸引を行うと、必ずと言っていいほど起こるリスクが存在します。それは、施術部位を中心とした痛みや腫れ(むくみ)、内出血。これらは脂肪吸引のダウンタイムに付き物の症状ですから、避けては通れないと考えたほうがいいでしょう。どの程度の症状が出るかは吸引する部位や脂肪量などによっても異なるため、事前に医師に確認しておきましょう。

場合によっては……こんなリスクも考えられる

確率はさまざまですが、脂肪吸引で起こりうる失敗例やリスクについて、まとめてご紹介します。

・思ったような効果が感じられない

脂肪を十分に取り切れず、効果を実感できないことがあります。しかし、そもそも吸引できる脂肪量が少ない部位だったり、本人の期待値が高すぎたりするケースも。また、施術後の腫れを見て「細くなっていない」と感じてしまうこともあるようですが、むくみが治まるまでには一定の時間が必要です。

・脂肪を取りすぎてしまう

全体のバランスを無視して脂肪を取りすぎると、ボディラインやフェイスラインが不自然な仕上がりになってしまいます。また、引きつれた感じが続くなどの違和感が出たり、強い色素沈着を招いたりするおそれもあります。さらに、脂肪を取る量や位置に違いが出ると、左右差が生まれてしまうこともあります。

・皮膚のたるみが目立つ

脂肪を吸引すれば、その分だけ皮膚も自然に引き締まるというわけではありません。吸引する脂肪の量や部位によっては、皮膚がたるんだり垂れたりすることがあります。また、顔の脂肪吸引であれば、頬がこけて老けたような印象になることもあります。

・吸引した部位の表面がデコボコになる

脂肪吸引は、脂肪を「切り取る」のではなく、「吸い取る」施術です。ある程度のデコボコ感が出ることはありますが、施術後のケアで改善すると考えられています。しかし、見た目にも明らかなデコボコがはっきりと残ってしまう場合は、脂肪の取りムラや取りすぎといった医師の技術力不足、機器選択の誤りが原因となっていることもあるようです。

・施術に伴う合併症が起こるおそれも……

施術中に神経を傷つけることで、いわゆる神経麻痺を引き起こしたり、内臓を損傷してしまったりすることがあります。そのほか、血液や体液の貯留、感染症、塞栓症などの合併症も考えられます。また、脂肪吸引では局所麻酔や全身麻酔を使用するため、いわゆる麻酔事故が起こるリスクも存在します。ごくわずかではありますが、脂肪吸引の施術により重篤な症状が現れた結果、死亡例があることも事実です。

脂肪吸引のリスクを減らすための心構えとは?

脂肪吸引のリスクをなるべく避けるために、自分でできることや心構えについて知っておきましょう。

・設備の整ったクリニックで、信頼できる医師の施術を受ける

医学は日進月歩とよく言われますが、それは美容整形の世界でも同じこと。一般的に、旧式の医療機器よりは、改良された新型のほうがより体へのダメージが少なく、ダウンタイムも短くなると考えられます。もちろん、それを操る医師の技術力が重要であることは言うまでもありません。脂肪吸引においては医師の経験や美的感覚が重要だといわれますが、特に顔の施術に関しては繊細な技術と感覚が求められます。過去の症例写真を見せてもらうなどして、希望する部位の経験が豊富な医師かどうかチェックしてみましょう。

また、安全で効果的な脂肪吸引のためには、施術法やリスクに関する説明をきちんと受けたうえで、医師と仕上がりイメージを共有する必要があります。このような事前説明やカウンセリングを誠実かつ丁寧に行ってくれる医師かどうか確認し、十分に納得してから施術を受けるようにしましょう。逆に、当日中の施術を強いたり、不要なオプションをしつこく迫ってくるようなクリニックには注意が必要です。

・施術前に服薬してはいけない薬に注意する

抗凝固薬や抗血小板薬には、血液をサラサラにして固まりにくくする働きがあります。これらの薬を飲んでいる方が施術を受けると血が止まりにくく、施術後の腫れがひどくなったり、場合によっては出血多量を引き起こしたりするおそれがあります。そのため、脂肪吸引のように皮膚を切開する施術を受ける前には、抗凝固薬や抗血小板薬の服用を中止すべきだと考えられます。しかし、素人判断で勝手に服用を止めるのは禁物です。服薬中止によるリスクも考慮する必要があるため、これらの薬を服用している場合は、必ず医師に相談するようにしましょう。

・施術後のケアを怠らない

脂肪吸引をした部位は、施術直後から圧迫を開始する必要があります。クリニックではもちろん自宅に戻ってからも、専用のストッキングやフェイスバンドなどを用いて圧迫を続けることで、むくみや色素沈着などの軽減が期待できます。同時に、マッサージやストレッチを継続することも欠かせません。これらの施術後ケアをきちんと行うことが、施術部位をキレイに仕上げることにもつながります。

・自分にとってベストの脂肪吸引を目指す

体全体のバランスを考えずに大量の脂肪を取ってしまうと、フェイスラインやボディラインが不自然な仕上がりになってしまいます。また、皮膚にたるみができたり、皮膚と筋肉が癒着を起こしたりするリスクも高まってしまいます。「お人形さんのようなスタイルになりたい」「スーパーモデルと同じ体型になりたい」といった願いをかなえようとするあまり、非現実的な量の脂肪吸引を実施するのはお勧めできません。自分にとってのベストの体型と安全性について医師と十分に相談したうえ、無理のない範囲で施術を受けるという意識が大切です。

もし、仕上がりに納得いかなかったら……

万が一、脂肪吸引をしたけれど納得のいかない仕上がりになってしまった場合、どうすればいいのでしょうか? 再度の脂肪吸引、取りすぎた部位への脂肪注入、皮膚のたるみを改善する施術などが可能な場合もありますが、脂肪吸引に関する「修正」には非常に高い技術が求められます。吸引した部位の状態や医師の技術力によっては、対応が難しいケースもあることを心得ておきましょう。施術を行う前から、修正対応についても医師と相談しておけると安心ですね。