『脂肪注入による豊胸』でバストアップ!その効果と気をつけること
『脂肪注入による豊胸』とは、おなかや太ももなどの気になる脂肪を吸引し、バストに注入する方法です。バストアップと同時にシェイプアップが叶うため、多くの女性が注目しています。
かつての『脂肪注入による豊胸』は、脂肪の生着率が非常に低く、バストアップ効果がほとんど得られないことが問題でしたが、近年では、濃縮した脂肪を注入する「コンデンスリッチ法」や、濃縮した脂肪とともに“脂肪幹細胞”を注入する「セリューション法」が開発され、生着率が高くなっています。
『脂肪注入による豊胸』のメリット
自分の脂肪をバストに注入する『脂肪注入による豊胸』は、異物を入れるのに抵抗がある人におすすめの方法。さわり心地は、自分の脂肪のやわらかさそのもの。また、気になる部位の脂肪を吸引するため、部分痩せが叶うというメリットもあります。
・異物ではなく自分の脂肪なので、安心
・さわり心地が自分の脂肪のやわらかさそのままで、自然
・脂肪吸引した部位がスリムになる
・シリコンバッグなどの異物と違い、破損の心配がない
『脂肪注入による豊胸』のデメリット
メリットの一方で、『脂肪注入による豊胸』には、下記のようなデメリットもあります。
・注入した脂肪の数十パーセントは吸収されてしまうので、どれくらいサイズアップできるか見通せない
・瘦せていて、吸引する脂肪がない人には不向き
・注入した脂肪が壊死して石灰化し、しこりを形成することがある
・脂肪を吸引した部位にも負担がかかるため、ダウンタイムが長め
他の豊胸法との比較
大きく分けて、豊胸法には「脂肪を注入する方法」「シリコンバッグを挿入する方法」「ヒアルロン酸を注入する方法」の3つがあります。下記を参考に、あなたの希望やライフスタイルに合う豊胸法はどれか、比較検討してみましょう。
脂肪注入 | シリコンバッグ | ヒアルロン酸 | |
---|---|---|---|
特徴 | バストアップとシェイプアップが同時に叶う | 一度の手術で、半永久的にバストアップ | メスを使わず、注射だけの手軽さ |
サイズアップ | 1カップ程度 | 希望通りの大きさに | 1カップ程度 |
さわり心地 | 自然なやわらかさ | 少しかたい | やわらかい |
効果の持続 | 数十パーセントは吸収されてなくなるが、生着した分は半永久 | 半永久 | 1〜2年程度が目安 |
傷跡 | 脂肪吸引した部位に数ミリ残るが、時間の経過とともに目立たなくなる。バストは注射だけなので、ほぼなし | ワキの下や、バストラインに沿って数センチ程度 | 注射だけなので、ほぼなし |
レントゲン | 壊死して石灰化した脂肪がしこりを形成し、写ることがある | 写ることがある | 写ることがある |
脂肪注入 | |
---|---|
特徴 | バストアップとシェイプアップが同時に叶う |
サイズアップ | 1カップ程度 |
さわり心地 | 自然なやわらかさ |
効果の持続 | 数十パーセントは吸収されてなくなるが、生着した分は半永久 |
傷跡 | 脂肪吸引した部位に数ミリ残るが、時間の経過とともに目立たなくなる。バストは注射だけなので、ほぼなし |
レントゲン | 壊死して石灰化した脂肪がしこりを形成し、写ることがある |
シリコンバッグ | |
---|---|
特徴 | 一度の手術で、半永久的にバストアップ |
サイズアップ | 希望通りの大きさに |
さわり心地 | 少しかたい |
効果の持続 | 半永久 |
傷跡 | ワキの下や、バストラインに沿って数センチ程度 |
レントゲン | 写ることがある |
ヒアルロン酸 | |
---|---|
特徴 | メスを使わず、注射だけの手軽さ |
サイズアップ | 1カップ程度 |
さわり心地 | やわらかい |
効果の持続 | 1~2年程度が目安 |
傷跡 | 注射だけなので、ほぼなし |
レントゲン | 写ることがある |
『脂肪注入による豊胸』の手術方法
それではここから、『脂肪注入による豊胸』の手術方法を見ていきます。クリニックによって多少の違いはありますが、おおまかな流れは下記の通りです。手術時間は、2時間以上かかると考えておきましょう。
【Step1】医師によるカウンセリング
医師がバストの状態や、体の脂肪のつき具合を診察。脂肪を吸引する部位と量を決めていきます。
【Step2】麻酔
麻酔をします。
【Step3】脂肪吸引
おなかや太ももなど、脂肪が多い部位から吸引します。
【Step4】脂肪の加工
吸引した脂肪から不純物を除去し、脂肪幹細胞を添加するなどします。
【Step5】バストに脂肪を注入
加工した脂肪をバストに注入します。
【Step6】帰宅
手術後の処置が終わったら、帰宅。入院の必要はなく、日帰りで受けられます。
ダウンタイム(回復までの期間)と日常生活について
『脂肪注入による豊胸』は、脂肪吸引と豊胸を同時に行うため、他の豊胸法と比べ体への負担がやや大きく、ダウンタイムも長めです。
美しい仕上がりのためにすべきこと
1.手術後2〜3日、脂肪吸引した部位を圧迫する
脂肪吸引した部位がしっかりタイトニングされるように、手術後2〜3日間圧迫します。
2.手術後3カ月、ワイヤー入りブラをしない
注入した脂肪の血行を促し、生着率を高めるために、手術後3カ月間はバストを圧迫してはダメ。普段着けているワイヤー入りブラは避けて、キャミソールやスポーツブラ、ニップレスを着けましょう。
ダウンタイムについて
【痛み】
バストの痛みは、少ないことがほとんどです。痛みが強い場合は、処方された鎮痛剤を飲みましょう。
脂肪吸引した部位は、手術後1〜2週間程度、痛みが出ることが多く、寝返りをしにくくなったり、歩くスピードが遅くなったりするようです。処方された鎮痛剤を飲んで、コントロールしましょう。
【腫れ・むくみ・内出血】
バストには、手術後1〜2週間程度、腫れとむくみが生じます。実際のバストの大きさがわかるのは、その後です。
脂肪吸引した部位には、手術後1〜2週間程度、腫れと内出血が生じますが、徐々に引いていきます。
手術後の日常生活について
【シャワー】
患部を濡らさなければ、翌日から可能です。
【入浴】
手術を受けた約1週間後から可能です。
【仕事】
事務職など、体への負担が少ない仕事の場合は、翌日から出勤する人もいるようです。
【スポーツ】
手術を受けた約1カ月後から可能です。
【通院】
経過観察のため、数回必要です。
母乳への影響・産後のサイズ変化について
脂肪注入をはじめ、注入系豊胸法は母乳への影響はありません。安心して授乳ができます。
『脂肪注入による豊胸』に関して言えば、「せっかく脂肪注入で大きくしたバストが、授乳でしぼんでしまうのでは…」と心配する人もいるようですが、妊娠中から産後にかけてのバストのサイズの変化は、乳腺のボリュームの変化によるものなので、それによって定着している脂肪が減ることはありません。
手術費用の相場
『脂肪注入による豊胸』の費用は、29万円〜150万円前後と、クリニックによって大きな差がありました。一般的に、脂肪幹細胞を添加する方法のほうが高額です。
麻酔代や薬代が費用に含まれているかどうかは、クリニックによって異なるので、事前に確認してから手術に臨みましょう。
まとめ
『脂肪吸引による豊胸』は、自分自身の脂肪をバストに注入するので、異物を入れるのに抵抗がある人におすすめです。「自分の脂肪なのでさわり心地が自然」「脂肪吸引した部位がスリムになって一石二鳥」など、他の方法にはないメリットも。
ただし、「脂肪の数十パーセントは吸収されるので、どれだけサイズアップするか見通せない」「瘦せていて、吸引する十分な脂肪がない人には不向き」などのデメリットもあります。また、脂肪吸引と豊胸を行うため、体への負担もやや大きくなります。
手術を受けるかどうかは、自分の希望と負担を考慮し、信頼できる医師とじっくり話し合った上で決めましょう。