性別や年齢に関係なくなってきている薄毛の悩みを解消したい
薄毛についてきちんと知って自分に合った正しい対策を
薄毛といえば男性の悩み。かつてはそうだったかもしれませんが、今は女性や若い人たちの中にも薄毛に悩む人がたくさんいます。遺伝が大きな原因のひとつと考えられてきましたが、今では薄毛にもいろいろなタイプがあることや、様々な要因が抜け毛や薄毛につながることなどが分かってきました。それにともない「どうしようもないこと」というイメージも「対策や治療がある」というように変わりつつあります。原因が分かれば対策はとれます。治療法も開発されています。自分の薄毛のタイプを知ることで、薄毛の悩みを解消、または軽減できるのです。
また、今はウィッグの質もよく、種類も豊富です。治療をしながらでも気分よく生活できるように、ウィッグをうまく活用するのもいいでしょう。悩みを根本的に解消できるのが一番ですが、まずは悩みにとらわれないことも大事です。精神的な負担が薄毛の原因になることもあるので、日々、明るい気持ちでストレス少なく暮らすことも心がけたいものです。
薄毛セルフチェック ✔が7個以上ついたら心配あり
朝シャンする
抜け毛、細った毛、枝毛が気になる
毛染め、脱色をしている
整髪料はたっぷり使う
パーマをかけている
帽子をよくかぶる
体毛が濃い
家系的に薄毛の人が多い
頭皮が脂っぽい
フケが多い
生活が不規則
好き嫌いが多い
辛いものが好き
日常的に喫煙・飲酒をする
薄毛の原因
様々な原因が絡み合って起きる薄毛ですが、中でも多くみられる原因を挙げます。
●生活習慣
食生活や睡眠など、生活習慣の乱れは体の不調を引き起こします。薄毛もその症状のひとつ。ミネラルの摂取不足や刺激物の摂りすぎ、過度の喫煙や飲酒、ダイエット、不規則な睡眠などによってホルモンバランスが崩れたり、疲れやストレスが溜まることなどが薄毛につながることがあります。
●ストレス
ストレスによる薄毛については、円形脱毛症がよく知られています。それ以外でも、抜け毛、薄毛の原因がストレスだったということは多いのです。過度なストレスによって、自律神経やホルモンのバランスが崩れることで体調不良が引き起こされます。そのひとつとして、薄毛の症状が表れることがあります。
●遺伝
特に男性の薄毛の原因に多い遺伝。抜け毛という症状が遺伝するわけではなく、男性ホルモンが多い、頭皮が固い、脂っぽいなど、抜け毛の原因となりがちな体質が遺伝するということです。近年は対策、治療もあり「遺伝だから」とあきらめる必要はなくなりました。
●皮膚分泌の異常
毛穴に皮脂が詰まると頭皮の血行が悪くなります。血行が悪くなると必要な栄養分が届かなくなり、毛髪の健やかな生育は妨げられてしまいます。同様に、整髪料のつけすぎなどもよくありません。頭皮を清潔にしておくことが大切ですが、シャンプーのしすぎも抜け毛を招くので要注意。
女性の薄毛 女性ホルモンの現象や乱れが原因に
毛髪の生育をつかさどるのは、女性ホルモンであるエストロゲン。加齢によってエストロゲンの分泌量が減ると、抜け毛や髪細りなどが起こります。薄毛は妊娠や出産が原因の場合も。妊娠中は女性ホルモンの分泌が盛んで、新陳代謝も活発化します。そのため多毛傾向になりますが、ホルモンバランスの乱れやすい時期でもあり、髪の毛のパサつきなどに悩む人も。さらに出産後は一時的に女性ホルモンが減少するため、抜け毛が多くなります。また、毛髪全体が薄くなってきたと感じたら「びまん性脱毛症」を疑う必要が。早めにクリニックに相談し、原因をつきとめることが必要かもしれません。
最先端薄毛治療
薄毛には、予防も治療も手段があります。タイプに合わせた対策が必要なので、まずは治療に力を入れているクリニックに相談に行きましょう。
●自毛植毛
その名のとおり、自分の毛髪を多い部分から少ない部分に移植する方法です。毛根ごと移植するので、移植された部分で毛髪が生育し続けます。薄毛の影響を受けにくい後頭部の毛髪が使われることが多いようです。自分の毛髪なので自然な仕上がりが望めますが、全体的に毛髪量が少ない場合は移植が難しいこと、また移植する医師の技術に左右されやすいというデメリットがあります。
●育毛剤
様々な育毛剤が開発されています。体質や薄毛のタイプにもよるので、どの育毛剤がよいとは一概に言えませんが、いずれにしても、ある程度継続して使用しないと効果は見えてこないようです。市販されているものもたくさんありますが、専門のクリニックで薄毛の状態のチェックを受けたうえで処方してもらうのがおすすめです。
●毛髪再生医療
頭皮を細胞レベルで若返らせるという画期的な技術。自分の毛髪から採取した細胞を専門の施設で培養、加工し、それを頭部に戻す方法です。すでに肌のアンチエイジングなどで活用されている方法で、自分の細胞を使うため拒否反応などがなく安心なことが特徴のひとつです。体がもともともっている自己再生能力を利用するため、長期に渡ってゆるやかに自然に毛髪の育成を助けます。
●投薬
体調を整える、血流をよくするなど、薄毛の原因を排除するために、投薬で薄毛解消を目指す治療法もあります。投薬方法としては、飲む、塗るなどがありますが、中には注射器で頭皮に直接注入する、レーザーで頭皮ケアをしながら超音波で有効成分を浸透させるなどの方法も。有効成分が毛根に働きかけ、健やかな毛髪の生育が期待できます。
【Q&A】薄毛の気になることお答えします!
シャンプーの時に気をつけることは?
頭皮を清潔に保つことは大切ですが、シャンプーのしすぎはよくありません。汗をかいた日以外は、一般的に2~3日に1度程度で十分と言われています。理想は夜寝る前にシャンプーをし、髪を乾かしてから寝ること。お湯は少しぬるめにして、髪を引っ張ったり擦ったりしないよう、頭皮をマッサージする感覚で洗うといいでしょう。特に薄毛が気になる場合は、クリニックで相談のうえ、シャンプーを選びましょう。
海藻類は髪にいいの?
科学的根拠はありません。毛髪の育成にミネラルが重要な役割を果たすということから出た説かと考えられますが、本当に大切なのはバランスのいい食事と規則正しい生活です。
ダイエットで抜け毛が増える?
体に適度な負担をかけるダイエットは、抜け毛に限らず様々な問題を引き起こします。栄養不足やストレスで抜け毛が増えることは十分考えられます。
保険が使える薄毛治療は?
AGAの治療は保険対象です。AGAとは男性型脱毛症のことで、病気として認定されています。一般的には遺伝や男性ホルモンの影響だと言われています。甲状腺の異常や糖尿病など、薄毛を引き起こす病気もありますが、薄毛の治療自体に保険が適用される可能性は低いです。