猿っぽくて恥ずかしい…。前に向いた立ち耳を矯正する方法は?

耳が頭部から横に張り出している「立ち耳」。目や鼻と比べると、耳に悩みを抱えている人は多くはありませんが、それだけに人に相談することができず、大きなコンプレックスになってしまうこともあるでしょう。このような悩みにも対処法はあります。あきらめず、悩みの解決に向かって一歩前進してみましょう。

どうして立ち耳になるの?

一般的に耳と認識されている扇のように張り出した部分は、専門用語で「耳介(じかい)」といいます。耳介は頭部に沿って寝ているのが一般的です。

この耳介が起き上がっていて、頭部から張り出した状態になっているのが、いわゆる立ち耳です。耳を頭部側に寝かせようとする軟骨の折れ曲がりがない、もしくは少ないために、耳介が横に張り出しています。

聴覚機能の障害につながるわけではありませんが、立ち耳の程度によってはメガネやマスクを身に着けるのに不便を感じ、日常生活に支障が出ることもあります。また、人と会うときに耳が目立つことが気になってしまい、「まっすぐに向き合えない」「必要以上に顔周りを髪で隠してしまう」ということも起こります。

これは立ち耳に限りませんが、容姿の悩みは本人が思っているほど、周りの人たちは気にしていませんし、気付いていないものです。むしろ、あなたの立ち耳を「かわいい」と感じている人もいるかもしれません。本人にとって悩みは深刻ですが、まずは少し気持ちを楽にして、その上で解決策を考えてみることにしましょう。

立ち耳を自分で解決するには?

顔立ちの悩みの多くは、メイクを工夫することである程度カバーすることができます。しかし、さすがに立ち耳は、メイクで隠すということは難しいでしょう。

それでも、自分でできる対処法がないわけではありません。いくつか例を挙げてみましょう。

・メイクでカバーする

目や口、鼻などと違って、立ち耳をメイクで修整するというのはまず無理です。ですが、目や口元をしっかりメイクすることで、耳から目をそらさせるという方法があります。モデルさんのような「バッチリメイク」ではなくても、あなたに合った印象的なメイクで目元や口元をアピールできれば、それだけ立ち耳の印象を薄めることができるでしょう。

・髪で隠す

一番簡単な対策です。大きめのウェーブをかけて耳を隠すようにすれば、立ち耳が気になることはまずありません。ただし、この方法ではヘアスタイルの自由度がかなり狭まってしまいますから、それはそれで悩みの種になってしまうかもしれません。

・キャップで隠す

ニットキャップやターバンなどで、耳を隠すという方法です。決して根本的な解決法ではありませんが、こうしたスタイルが似合う人なら効果的でしょう。

・シールで耳を寝かせる

立ち耳矯正用のシリコンシールを使う方法です。耳の裏側にこのシールを貼り、そのまま頭部にグッと押しつけて固定します。使用開始から数時間すると強力に固定され、スポーツをしてもシャワーを浴びても簡単にはがれることはありません。個人差はありますが、1週間程度は持つようです。

ただし、長期間使用していると、接着部分が肌荒れすることがありますから注意が必要です。

・常に耳を押さえて矯正する

耳の軟骨は柔らかいため、自力で矯正することができるといわれています。特に子供のころは矯正しやすく、ヘアバンドやテープなどで押さえておくと、数ヵ月で直ることもあるようです。時間はかかりますが、やってみる価値はあるでしょう。

立ち耳の対処法としては、このように自分で手軽にできることもあります。まずはこれらの方法を試してみるのもいいでしょう。

美容整形を受けるなら、カウンセリングを入念に

美容整形であれば、立ち耳を確実に矯正することができます。ただし、美容整形では手術以上に医師とのカウンセリングが重要です。このカウンセリングが十分でないと、満足のいく整形は受けられないといってもいいでしょう。

なぜ、そんなにカウンセリングが大切なのでしょうか。それには次のような理由があります。

・整形する必要があるかどうかを検討する

容姿の悩みを持つ女性はとても多いものです。ですが、美容整形は医療行為ですからリスクもあります。そうしたリスクを負ってでも整形すべきかどうか、医師との話し合いを通じて検討することが必要です。

・どのような仕上がりにするか、イメージを明確化する

現在のあなたの耳にどのように手を入れて、どのような仕上がりにするのか。これをはっきりとイメージするには、医師との十分な話し合いが欠かせません。ここをおろそかにしてしまうと、手術が終わってから「思っていたような耳の形にならなかった」と後悔してしまいます。

・術後の経過やリスクを理解しておく

現代の美容整形は安全性が高く、安心して受けられるように進化しています。しかし「100%、絶対安全」とはいえません。また、術後の生活上の注意などをきちんと守らないと、思わぬトラブルが起こりえます。こういったリスクを事前に理解しておくことは必要不可欠です。

手術前にカウンセリングをしっかり受け、手術を受けるかどうかを冷静に判断してください。「実際に手術するか決めていないと相談しにくい」などと遠慮せず、納得いくまで話を聞いてみましょう。

立ち耳の整形手術の具体的な手法

立ち耳の整形にはいくつかの手術法がありますが、耳の状態や望む仕上がりの形に合わせて、最適な方法をチョイスします。以下で、立ち耳矯正によく使われる手法をご紹介します。

・埋没法

耳の表側から細い糸を通し、耳の外側半分を後ろに折り曲げるような形に固定する方法です。切開しないので短時間でできます。術後の腫れも少なく、通院の必要もありません。手術後に元に戻したくなった場合、糸を抜くだけで元の形に戻せます。費用は片側で15万~20万円程度です。

・切開法

耳の後ろを切開し、耳の軟骨を縫い縮めるように縫合して、耳が後ろに折れ曲がるように形を整えます。また、耳の裏側のつけ根の部分の皮膚を数センチ切開して、縫い寄せるという方法もあります。

埋没法と違い、軟骨の形を整えることもできますので、耳の状態によってはこちらの手術法が適している場合もあります。

切開法の費用は、埋没法と同じ15万~20万円程度が目安になります。しかし、細かいテクニックはクリニックによって違い、それによって費用も変わってきますから注意してください。

ちなみに、立ち耳の程度が強く「メガネがかけられない」というような場合には、健康保険が適用されるケースもあります。ただし、保険適用になるかどうかは医師の判断が必要であること、美容整形クリニックの多くは保険診療を行っていないこと、保険適用の場合、決められた内容以外の治療を行えないことなど、注意点もあります。保険診療を行っているクリニックで医師に相談してみましょう。

自分に合った方法でコンプレックスの解消を!

立ち耳を解決法したい場合、さまざまな方法があります。時間がかかるもの、すぐに結果が出るもの、コストがかかるものなど、それぞれ特徴が違います。まずは簡単な方法を試してみて、それで満足できなければ次の方法を試す、というのもいいでしょう。

女性にとって容姿の悩みは深刻です。周りはあまり気にしないとはいえ、「立ち耳がお猿さんみたいで格好悪い…」と悩む女性は多いことでしょう。しかし、ただ悩んでいるばかりでは何も解決しません。自分にもできそうな方法が見つかったら、実際にやってみることが大切です。

また、悩みの解決にはプロのアドバイスが有効です。立ち耳をカバーするメイクやヘアスタイルについては、美容師に相談するといいでしょう。整形を考えているのなら、いくつかのクリニックで医師のカウンセリングを受けてみてください。彼らはいずれもその道のプロですから、あなたに合った解決策を提案してくれるはずです。

どのような方法を採るにしろ、悩みが解決すればそれだけで、気持ちがスッと楽になります。耳を気にせずメイクもヘアスタイルも自由に楽しむことができ、毎日を前向きに過ごせるでしょう。そんなのびのびとしたあなた自身を実現するために、立ち耳改善に向けた一歩を踏み出してみてください。