顔の輪郭を変えたい!顎プロテーゼってどうなの?
「顎が丸いせいで、フェイスラインがぼやけて見える」「顎が引っ込んでいるのが嫌」など、顎の形にコンプレックスを感じている人は多いもの。
そこで今回は、顎のラインを変えたい人に向けて、美容整形による改善方法から、美容整形以外の方法まで、レクチャーします。
理想的な顎って、どういう顎を指すの?
皆さんは、「Eライン」という言葉を聞いたことがあるでしょうか? Eラインとは、アメリカの矯正歯科医師が発表した美しさの基準のこと。鼻の先端から唇、顎の先端を結んだラインのことを指し、一直線になっている、もしくは唇が少し内側に入っているのがよしとされています。
ところが日本人の場合は、骨格の構造からいって、顎がEラインより引っ込んでいることが多いのが現状。これが、顔全体が平べったく見える原因のひとつになっています。
顎プロテーゼを挿入すれば、理想的な顎が手に入る!
では、Eラインが一直線になるようにするには、どうすればいいのでしょうか? その解決策のひとつが、顎にシリコンなどでできたプロテーゼを入れる美容整形手術です。
顎プロテーゼを挿入し、顎が前に出ると、正面から見ても横から見ても大変整った、“美形”の顔立ちになります。
[顎を出す方向]
・口元は出ているのに、顎が引っ込んでいる人
・顔が縦長になるのが嫌な人
⇒ 顎をまっすぐ前に出します
・顎が小さく、後ろに引っ込んでいる人
・面長にしたほうが似合う人
⇒ 顎を斜め下に出します
[顎の先端の形]
尖った顎にしたい人の場合には、先端が先細っている形の顎プロテーゼを挿入します。顎プロテーゼはオーダーメイドで作成されるので、顎の形のデザインも選べます。
[顎プロテーゼが適している人]
顎プロテーゼの挿入が適しているのは、顎が小さい人、顎が引っ込んでいる人、顎に梅干しのようなシワが寄っている人などです。
カウンセリングから手術までの流れ
(1)コンピュータで仕上がりをシミュレーションし、挿入する顎プロテーゼのサイズや形を決めていきます。この決定にもとづき、顎プロテーゼをオーダーメイドで作成します。
(2)口の中の粘膜を2~3センチ切開し、顎の骨の骨膜下に顎プロテーゼを挿入します。手術は、局所麻酔で行われます。
(3)最後に、溶ける糸で縫合したら終わりです。
顎プロテーゼのメリット・デメリット
ここまで見てきたように、顎プロテーゼはEラインを整え、さらには顎の先端の形をデザインできる優れた方法です。
また、切開する口の中の粘膜は表から見えない場所であり、傷が治りやすいのもメリットでしょう。傷跡が目立つ心配もありません。
では、デメリットはないのでしょうか? どの美容整形手術も同じですが、やはり考えうるデメリットは存在します。
顎プロテーゼは、骨膜下の正しい位置に挿入された場合は、しっかり固定されて中で動くことはありません。しかし骨膜下に正しく挿入されず、骨膜の上や皮膚の下に入ってしまった場合は、顎プロテーゼが中で動いてしまう可能性も……。
また顎プロテーゼは異物なので、まれに感染症を起こす可能性もあります。
顎プロテーゼ以外で、フェイスラインの印象を変える方法とは?
1.ダイエット
顎が丸いのは、ちょっぴり体重が増えているからかも!? 心当たりがあるなら、まずは正しく食事をし、適度に運動をする習慣を身につけましょう。ポイントは、徐々に、健康的に瘦せていくこと。無理して急激に瘦せてしまうと、やつれて見えてしまうので注意を!
2.マッサージ
2週間程度で効果が期待できると噂されているのが、下記のマッサージです。
・両手の人差し指で、逆方向に顎の下の肉を押しねじります。例えば、右顎の下をプッシュする場合は、右手は前方に向かって、左手は後方に向かって押します。左顎の下の場合は、右手が後方に向かい、左手が前方に向かいます。
・親指と人さし指で顎をはさみ、顎の先から耳に向かって軽く圧をかけていきます。
・左顎全体の肉を右側に、右顎全体の肉を左側に、手のひら全体を使って流しましょう。
※「最近、急に顎が丸くなった」「もっとシャープなフェイスラインだったのに……」と感じる人の場合は、むくみが原因の可能性も。その際は、むくみ解消のリンパマッサージをしたり、エステに行ってみたりしてください。
3.顎プロテーゼ以外の美容整形
「いきなり顎プロテーゼを入れる手術を受けるのには抵抗が……」「まずはお試し感覚で受けてみたい」という人には、ヒアルロン酸の注入で顎の形を整える方法がおすすめです。
ヒアルロン酸をどの程度の量、どの部位に、どの方向に向かって注入するのかによって、顎プロテーゼと同様にEラインをまっすぐにしたり、顎先を尖らせるなどのデザインメイキングが叶います。
もちろんヒアルロン酸ですので、時間の経過とともに体内に吸収されます。個人差や製剤による差がありますが、効果の持続期間は2年程度と考えておくといいかもしれません。
整形する場合の注意点
どのような顎を形成するのがあなたを最も美しく見せてくれるのかは、医師の見立てによるところが大きいもの。多くのクリニックではコンピュータシミュレーションを行っているので、カウンセリング時に画面を見ながら、医師としっかり話し合ってください。もし違和感を感じるのなら、あなたとその医師のセンスが合っていない可能性も。その際は、他のクリニックに足を運ぶといいでしょう。
顎プロテーゼを入れる手術は、全身麻酔ではなく、局所麻酔で行われます。そのため、比較的簡単な手術というイメージを持つ人もいるかもしれませんが、前述したように、顎プロテーゼは正しい位置に挿入されなかった場合、しっかり固定されずに中で動いてしまいます。
こうした事態が生じるのは、まずは手術方法が一点。そして医師の技術力や知識によるところも大きな要因です。ですからどんな美容整形手術も同じですが、クリニック選びは慎重に!
今回は顎プロテーゼ以外に、ヒアルロン酸を注入して顎の形を整える方法もご紹介しました。現在、ヒアルロン酸は硬さのあるものから柔らかいもの、効果が長持ちするものからそうでないものまで、用途に合わせて各製剤メーカーからさまざまなタイプが販売されています。
もしヒアルロン酸による顎形成を考えているなら、そのクリニックがどのタイプのヒアルロン酸を使用し、それにはどのようなメリットが期待できるのか、効果の持続時間はどのくらいなのかを確認して。そうすると、より満足度の高い仕上がりになるはずです。
まとめ
顎の形を整える顎プロテーゼについて、理解していただけましたか? また、顎プロテーゼ以外にも、自分の努力で顎の形を改善するダイエットやマッサージ、ヒアルロン酸を注入する方法があることもわかっていただけたでしょうか。
長年、顎にコンプレックスを抱えていると、「もう私には手術しかない!」と思い詰めたような気持ちになるかもしれません。でも、顎プロテーゼを入れる美容整形手術以外にも方法はあるので、ひとまずいろいろ試してみたり、検討してみたりしてください。まずはあなたの顎の形のコンプレックスの原因がどこにあるのかを探ってみるといいかもしれませんね。
そして、最終的にやはり美容整形手術に踏み切りたいと思う場合は、必ず複数のクリニックでカウンセリングを受けること。医師の経歴チェックはもちろんですが、医師とあなたとのセンスの合致も大事なポイントなので、しっかり押さえるようにしてください。